涙のラナウェイボーイ

またやらかしちまった 元来規則正しい生活ってのは苦手
キモチはあるんだよ 何時に帰って 何時にメシ食って 何時に更新して 寝るって
不規則になっちゃう 「平凡こそ非凡」ってイミ よーくわかります

さーきたよ どうする ってキモチでイッパイだがそろそろこの辺で
核心にも触れておかないとなー
最も取り扱いの難しいそれぞれの想いのあるグループが

STRAY CATS

オレよか詳しいヒトいっぱい読んでると思うので今日はファーストのみで
ロカビリー・リヴァイバルの立役者
このバンドのフォロアーも当時たくさん出た
いまさーイギリス、アメリカ、ドイツ、日本、フランス、フィンランド、ノルウェー
スペイン、オーストリア、などでロカビリーのイベント、ショップがある国には
必ず一組以上の「なんとかキャッツ」がいる、あるいはいた

韓国や中国 インド タイ オレの好きなインドネシアなんかには
ブームは無かったねー
いくら観光に行ってくまなく地域を探して古着やレコードを探しても
恐らく無い
だって 需要が無い

ソー考えるといかにアマチュアバンドのレベルと受け入れ口が
文化にエーキョーしてくるのか あるいは逆か

ブライアン、スリム・ジム、リーロッカーはニューヨーク出身
地元でずーっとやってたら 恐らく今でもライブハウスで演奏してると思う
イギリスのパンク・ムーブメントに乗っかってロンドンのARISTAレコードからデビュー
ロックンロール発祥の地に生まれたのにわざわざ離れてのデビュー
当時、斬新なモノは受け入れられなかったアメリカ
白人はカントリー 黒人はブルースを年柄年中聴いてるんだよ
カントリーとブルースの融合で生まれたロカビリーだけど
人種の壁ってのはオレたち日本人が考えてる以上に高い
ロカビリーなんてどっちからも相手にしてくれるワケないよね

トリオってバンド構成ももう60年初期には見られなくなった
ブルー・ムーンー・ボーイズに始まりバーネット・トリオが解散してからはほほ消滅
音がシンプルだからスリリングで自己主張が大切

ギャロッピングってギターの弾き方は旋律と和音を1人で2人分弾くんだけど
音に厚みが出るよ
スラッピングってベースの弾き方は音階とパーカッションを1人で2人分弾く
同じく音に厚みが出る
つまり
3人でやってるのに5人のバンドの音を出す アーユーアンダスダン?
タイコを立って叩く
鼓笛隊みたいなこの手法はブルースのセカイでは確かにあった
座って叩くより上から振り下ろす方が単純に音がデカくなるから
でもスネアだけ
バス・ドラにはキックが付いてるし今度はくるぶしの曲がる角度のカンケーで
リズム・キープが難しくなっちゃう 
だから普通タイコのヒトはイス座ってるよね 普通じゃ目立ちませんから
ここまでは音楽面のハナシ

ファッション的に言うと
ラバーソールやエドワード・ジャケットなど
イギリスのテディ・ボーイの文化を取り入れてる
テディ・ボーイたちは今でもイギリスにたくさん住んでて
おじいちゃんから孫までテディ・ボーイ
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こんな連中が町にうろうろしててオヤジのお古をコドモが着る
もうきっと50年以上家族ぐるみ付き合ってる小部落みたいなもの
コイツら怪しいでしょーカッコも完全に浮世離れ
だから固まって暮らしてるし団結も強い
でもSTRAY CATSはイギリスでデビューしたから
このヒトたちからたくさんの支持を受けてたんだよねー
テディ・ボーイの話は長くなるのでまた次回

ソレになりより3人とも美少年だったってコト
メイクしてたとは言えブライアンなんてオンナみたいな顔してたもんなー
やっぱりガツンと売れようと思ったら女のコの支持がないとなー

そんなこんなで売れるべくして売れたSTRAY CATSのファースト
日本盤のタイトルは「涙のラナウェイ・ボーイ」
何故「涙の」かはオレ知らない 知らないこともあるさ
わはははは(失礼)
なつかしーよな
高校の頃から踊っていたホコテンのチーム名が「RUNAWAY BOYS」
きっとコレからパクった オレ名前キメてないから 途中入団させてもらってますから

レコードに針を落として改めて聴いてみよう
A1のRUNAWAY BOYS
マイナー調でクール ドライブ感があって不良っぽい
オレはこの曲が一番ストレイ・キャッツらしいって気がするんだけどなー

A2 FISHNET STOCKINGS
ルー・ウィリアムスのBOP BOP BA BOO BOPのパクリってハナシだけど
オリジナルなんか聴けないくらい越えてます

A3 UBANGI STOMP
ウォーレン・スミスのカバーだけどスカっほくアレンジしすぎで当時
きつかったなー 最初の叫び声はどう考えても志村けんだしさー
でもウォーレン・スミス盤を改めて聴くとバス・ドラに合わせて
インディアンっぽく歌うフレーズが出てくる この辺りを強調したらスカになるなー

A4 JEANIE JEANIE JEANIE
おなじみエディ・コクランのカバー
20世紀サイコウのジニージニージニーって呼ばれております
エディよりずっと高度だしアクティブだとおもう 
がオレはエディ盤の方がすき(好みのモンダイだよ)

A5 STORM THE EMBASSY
オリジナルなんだろーね 当時80'sのフンイキ
パンクっほいって言われてる由縁はこーいう曲があるからだけど
個人的何回聴いてもロカッツをイメージさせる

A6 ROCK THIS TOWN
アート・アダムスのロック・クレイジー・ベイビーのパクりと言われているけど
アート盤よりずっと洗練されててドライブ感があるよね
この曲実はSTRAY CATSの人気投票NO.1らしく
全てのキャッツはこの曲のカバーから始まるんだよね コピーしさすさ◎

B1 RUMBLE IN BRIGHTON
ブライトン丘の決闘 ジッサイイギリスであった話らしく
当時のモッズとロッカーズの争いを歌にしたもの
テディ・ボーイもその両方に加わってケンカしたらしい
「指のまわりに鎖を巻きつけ頭部は闘いのためきれいに剃られている」って歌詞が
ナマナマしいねー

B2 STRAY CATS STRUT
ロンサム・リーのロンリー・トラベリンのパクリらしいけど
ギターフレーズと全体的な進行は確かに参考にしてるかもしれないけど
ハッキリ言って全然違う曲だよ
ストレイ・キャッツのバージョン カッコイイっす

B3 CREW UP AND DIE
コレは・・・ビル・アレンのプリーズ・ギブ・ミー・サムシングのモロパク
何故タイトルを変えたかはナゾだけどマイナーカバーはオリジナルに勝る
の代表例かもしれない シャウトのタイミングまで一緒じゃ
バレたとき恥ずかしいぜ でもパクリとは思わなかったよ
クールでカッコイイ 今一番このアルバムの中で好きかも

B4 DOUBLE TALKIN’ BABY
コレは・・・ジーン・ヴィンセントだったね
オリジナルの方を先に聴いてるから前のJEANIE JEANIE JEANIEにしても
「カバーだな」って最初から先入観があるのかも
ブライアンがいかにGENE&EDDIEが好きだったかが解るよね
リラックスしてレコーディングしている所が印象的 たぶんオハコだったんだろーな

B5 MY ONE DESIRE
リッキー・ネルソンのカバー ブライアンの60’sのポップスも許容範囲ってトコ
フトコロの深さを感じた でもチャンとストレイっぽくアレンジしてポップスにカンジさせない

B6 WILD SAXAPHONE
ロイ・モントレルのオリジナルはEVERY TIME I HEAR THAT MERROW
SAXAPHONE 俗にメロウ・サクスホーン
でもメロウ・サクスホーンの方が完全に後から聴いたせいもあって
オリジナルを見つけたトキは感動しました

あー今日は3時間もかかっちまったじゃねーかよ
ホント取り扱い注意のアーティストは何回書いたり消したりすることか
そのうちオレのブログのレア・トラックス(ボツ集)が出るぜ
つかれたーおやすみ ってもう朝じゃねーかよ!
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ファーストは裏のほーがカッコイイと思わない?
by hey.onetwo-okujun | 2005-04-22 05:56
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